電源を使うときによく使われる用語集です。
データシート上で示した最大出力に対して、それよりも低い値を設定し、故障の可能性を減らすことをいいます。電源を含めた、大半の機器はディレーティングを行なうことにより、寿命を縮めることなく使用することができます。
複数のコンバータの発振周波数を同期させる機能です。同じ機種のコンバータの発振周波数はほぼ同じですが、言い換えれば微妙に違います。この状態で入力が低い周波数で発振することがあります。これを避ける為にコンバータ同士の周波数の同期をとる機能があります。
TCT回路とは、スイッチングトランジスタのベース供給電流をトランジスタの飽和に必要な分量のみ自動的に供給する回路です。この為、トランジスタへのベースは不必要なキャリアの蓄積が無くなり、高速スイッチングが可能です。 TCT回路はベルニクス独自の回路です。(特許回路)
電源を正常に動作させることが出来る入力電圧の範囲です。この範囲外の電圧を加えても動作することがありますが、仕様に対し十分な能力を発揮する保証はできません。また制御方式と条件によっては電源そのものが破損する可能性があります。
電源を使用できる周囲温度の範囲です。動作温度範囲ともいいます。データシート上では温度ディレーティングの項と合わせて規定している場合が多くなっています。温度ディレーティングは、入力電圧や周囲温度、強制空冷などで規定されます。
ある入出力条件において保障される出力電圧のことです。 条件については、欄外に「断り無き場合、入力電圧・・・V、出力電圧・・・V、出力電流A、周囲温度・・・℃の時の値」と書かれていることが多いです。
周囲温度が異常に高い場合や内部部品の発熱温度が高くなった場合に働く保護機能です。コンバータの1部分の温度を見張っていて、その温度が規定値(ヒステリシスの上限)を上回ったところでコンバータの活動を停止させます。通常は温度検出にヒステリシスを設けており、ヒステリシスの上限で保護がかかり、下限まで温度が下がったところで自動復帰するようになっています。
入力電圧とは別に外部信号により電源の出力をON/OFFを制御する機能です。リモート機能、ON/OFF機能ともいいます。 複数の電源を使用する場合、それぞれの電源の立ち上がり立ち下がりに時間差を設ける時などに使用します。 外部信号LOWでON、HIGHでOFFするものと、その逆のものがございますので、仕様をご確認ください。 ※全てのコンバータについている機能ではございません。外部信号用の端子がございます。
電源投入時に入力電圧(VIN)が最低動作電圧に達した時にDC/DCコンバータが急に動作を開始してラッシュ電流が流れたり、オーバーシュートを起こさないようにしたりする機能です。DC/DCコンバータの立ち上がりをなだらかにするように、立ち上がり時間(ソフトスタート時間)を設けています。 ※全てのコンバータについている機能ではございません。外部信号用の端子がございます。
負荷側で、出力電圧を安定させる為の機能。リモートセンシング、センシング機能ともいいます。 通常は、コンバータと負荷を近くに配置する事は出来ない為、コンバータと負荷の間にはわずかですが抵抗値が存在し、電圧降下が起こります。出力電流が大きくなればなるほど、コンバータと負荷の間の抵抗値によって負荷側での電圧が下がってしまいます。出力端子とは別にセンシング端子を設け、負荷側に接続することによって、これらの現象を抑えることができます。