ベルニクスのワイヤレス給電では電磁誘導方式を採用しています。
電磁誘導方式とは、ファラデーの法則(レンツの法則)に基づいた方式で、一次巻線(送電コイル)に電流を流すことで磁束を発生させ、その磁束が二次巻線(受電コイル)を通ることで、二次巻線に誘導電流を発生させる方式です。
一次巻線に生じる磁束Φは式(1)で表され、この磁束をファラデーの法則に当てはめると、式(2)となります。
L1=一次巻線の自己インダクタンス
I1=一次巻線に流れる電流
この時、二次巻線を通過する磁場もI1に比例する為、二次巻線に発生する起電力V2は、相互インダクタンスMを用いて式(3)となります。
※V2はN2の巻き方向によりプラス/マイナスが変化します
また、一次巻線と二次巻線が同一磁束にて貫かれている場合、二次巻線の両端に発生する電圧は式(4)となり、端子電圧は巻数に比例することが解ります。
N1=一次巻線の巻数
N2=二次巻線の巻数

ベルニクスでは、この法則を用いて、ワイヤレス給電を実現しており、送受電コイルのインダクタンス、巻数によって受電側の電圧、電流を設計しています。
この方式の特徴は、高い伝送効率と、大電力の送電に適していることで、送電距離はコイルの大きさによりますが数cm~数十cm程度となります。
また、磁界を利用した方式上、漏洩磁界や放射妨害波が発生しますが、送受電間の結合を高くすることで、漏洩磁界や放射電磁界強度の抑制をしています。
ワイヤレス給電の他に、この原理を用いた製品には、以下の様なものがあります。
・トランス
・発電機
・IH調理器
「こんな機器に実装したいが可能か?」「どのような出力・サイズで可能なのか?」など無線給電・ワイヤレス給電についてご不明な点があればお問い合わせ・ご相談ください。