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効率と損失(自己消費電力を考える)

 バッテリー機器などできるだけ損失を減らしたいというケースはよくあります。“効率が高ければ損失が少ない”というのは当たっているといえば当たっていますが、コンバータの選定には注意が必要です。

 効率の測定条件を確認する必要があります。弊社では定格での表記をするようにしていますが、物によっては最も効率が高くなる条件で表記されているケースがあります。 自分が何W(何A)使用するのか確認してから製品の選定に入る必要があります。例えば高効率の代名詞として“同期整流”という回路方式があります。しかし使用する電流が2Aなのに、例えば定格5Aの超高効率同期整流コンバータを使用して損失を抑えられるかというと、そうはいきません。使用する電力が小さい場合はコンバータ自身を動作させる電力、つまり自己消費電力が無視できない為、効率が悪化します。

 より損失を減らした設計をするには、定格時の効率でコンバータを比較するのではなく、“効率-負荷特性”のカーブを見て実際に使用する負荷の時の効率を調べて損失量を算出する必要があります。極端な例ですが、負荷が小さいときにはリニア・レギュレーターの方が損失が小さいことも事もあります。

 この図は2.5V入力から1.8V出力を生成する時の効率グラフの例ですが、負荷が2Aであれば「高効率3Aコンバータ」が3種類の電源の中では最適ですが、更に1A負荷であれば「リニア・レギュレータ」が最適となっています。