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トランスの電磁的影響を受けるリモートセンシング

 簡単に見えるリモートセンシングで発生するトラブルは意外と多い様です。その理由はDC-DCコンバータ内にある誤差増幅器回路と連動してセンシング線をイメージしていないからです。リモートセンシングはコンバータ内にあるOPアンプに接続されています。このOPアンプは80dbから120dbの高いゲインを持って低電圧精度を高めさせています。  このインピーダンスがとても高い回路がリモートセンシング線です。図1-1はリモートセンシング付きのDC-DCコンバータを使い、センシング配線を人工的に「いじって」出力の波形がどんな影響を受けるか試験してみたものです。  この実験では主に電磁的影響を試してみました。(図1-1) ① センシング線を引き離しセンシング配線でループアンテナを作ります、メインのプラス(+Vout)と(-Vout)は平行のまま負荷まで配線をする(a)。 ② メインのプラス(+Vout)と(-Vout)をより線化して負荷まで配線し、±センシング線はセンシングだけで細かくより線にする(b)。 この試験結果が図1-2です。図1-1(b)のようにメイン配線はメイン配線で「より線」化して、センシングはセンシング線で「細かく、より線」にした場合にはトランスからの電磁的影響をあまり受けていません。図1-2(f)正常なリップル波形となっています。 しかし、図1-1(a)の様にメインの配線も、センシングの配線もループが出来ると、図1-2の(c、d、e)波形のように交流入力、異常発振、ジッタなど重大な悪影響を受けてしまいます。これらはすべて電磁的誘導がセンシングループに飛び込んで発生しています。

鈴木正太郎