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チャージポンプICと従来型DC-DCコンバータの使い分け

電圧の昇降圧にはインダクタを用いたDC-DCコンバータが使われる事は周知ですが、インダクタを使わない方法で昇降圧が出来る回路があります。 チャージポンプというDC-DCコンバータは電荷を移動させて入力電圧とコンデンサに充電させた電圧を重畳させる事によって出力電圧を昇圧できる回路方式です。さてDC-DC変換を必要とする電子回路でチャージポンプを使うか、従来からのインダクタを使った昇圧(または降圧)型のDC-DCコンバータを使うか迷います。 チャージポンプの特徴は
 ①専用ICを用いればIC以外に使う部品はコンデンサとダイオードくらい
 ②ほとんどのチャージポンプICはPFMモードで動作する為、軽負荷から定格まで高い効率が得られる
 ③チャージポンプはコンデンサにエネルギーを蓄えて動作させる為、出力電流が小さいものに向いて
  いますが、大電流には不向きとなる
 ④インダクタが無いので輻射ノイズは小さいもののリップル電圧は大きい
などとなります。
チャージポンプは小電力で小型を要求されるLED電源、LCD用高圧電源、携帯電話、リモコン、その他の小型携帯機器などに適したDC-DCコンバータとして応用が進展すると考えます。 図1-1にMAX1595を使ったチャージポンプ昇圧回路です。IC以外にはコンデンサと2個のダイオードだけで昇圧コンバータの設計ができます。図1-2はLTC3872を使用したインダクタを使用する昇圧コンバータですが、使われる部品はコンデンサ、パワーMOSFET、インダクタ、抵抗、高速ダイオードが最低必要になりますが、特徴として大電流が得られます。これらを比較すると必然的に使い分けが出来る事になります。

鈴木正太郎

参考文献:①チャージポンプのしくみと低電圧動作の便利IC「赤羽一馬」トランジスタ技術2008年6月号
     ②リニアテクノロジー社カタログ、高性能DC-DCコントローラ 4.2008