MENU

お問い合わせ
製品検索
English
お問い合わせ
製品検索
English

市販のPOLコンバータにコンデンサの付加して応答速度は改善できるか?

 市販のPOLコンバータにコンデンサを付加して高速応答速度へと改善できるのか?知りたいところです。図1は市販品のDC-DCコンバータの出力側にコンデンサを追加して試みた回路図と出力波形です。サンプルはPTHシリーズを使いました。一般的なDC-DCコンバータです。 図1-1は出力に47μFを付加した一般的な使い方です。この時、1.2V出力で0A→1Aを流した時の出力電圧降下は150mVで応答時間は50μsでした。 実験は、この47μFに1000μFを加えてみました。図1-2は、1000μFを付加した回路ですが、試験結果は電解コンデンサの容量が電池の役割をして出力電圧降下は70mVまで小さくなりました。しかし応答時間は60μsで少し遅くなります。この様に大容量コンデンサを付加してもコンデンサの容量で瞬時の電圧降下を低減できても応答速度は改善できません。 この実験で「大きな電解コンデンサを付ければ急峻な電流変化での電圧降下(電圧ディップ)は小さくできる」だけを見てしまうのは危険です。この分、この回路はコンデンサへの突入電流が増大する事になります。

鈴木正太郎

参考文献:「トランジスタ技術2007年8月号 Front-end コーナ 低電圧・高速応答電源の実力 浜田 智/落合 幸喜 CQ出版㈱」