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大電流POLコンバータの電圧設定、これからは基本電圧設定が重要になる

 パターン幅が45、60nmのICやFPGAではコア電圧が低電圧化しています。この為、僅かな電圧デップやノイズの影響でICの許容電圧範囲をオーバー、または過不足になり電源異常によるエラーを起こすことがあります。この傾向はICの微細化で、今まで以上に許容電圧範囲オーバーの危険性が高まってきました。  5Vロジック時代では電源の設定電圧精度を気にしないで使っていましたが、微細化ICでは電源の設定電圧値は大変重要になります。  図1-2は1.2Vのコア電圧に加える電源がいろいろな影響を受けている図です。たとえばコア電圧が1.2Vの場合この動作電圧範囲が±2%だとすると電圧では±24mVです。これに入力電圧変動、負荷変動、温度変動、経時ドリフト、リップルノイズ、プラス電源の設定誤差を加えると±24mV以内に電源を保つには大変難しい事になります。  パターン幅が60、45nmへとFPGAのコア電圧の超低電圧化に移行していますが、市販品のPOLコンバータでも、出力電圧設定精度が±1%以内で保証した製品が発売されました。(BSV-1.5S22R0H 出力電圧精度±1%ベル二クス) 図1-2の表は高精度POLコンバータに求められる電圧の精度を左右する各項目をまとめてみました。この各項目はどんなDC-DCコンバータにも存在している項目です。この項目のトータル値以内がPOLコンバータの性能として必要になります。

鈴木正太郎