MENU

お問い合わせ
製品検索
English
お問い合わせ
製品検索
English

DC-DCコンバータのリモートセンシング

 DC-DCコンバータのリモートセンシングが①低電圧化と②大電流化で必要になります。半導体の動作電圧が低電圧になれば電源の設計より重要になります。電源と負荷間の配線が長いと電圧降下が生じます。これを修正する方法としてリモートセンシングが行われます。 また、大電流時代ではプリント基板での電圧降下が頻繁に起こります。プリント基板内の部品実装は高密度ですから太いパターンを作るのも難しく、またパターンの銅箔を70μm以上にするのはコストなどで難しくなりリモートセンシングが行われます。 しかし、リモートセンシングは簡単のようで注意を要する技術です。リモートセンシング線は回路インピーダンスの高い誤差増幅器(OPアンプ)から出ています。図1―1(b) この誤差増幅器の電圧検出抵抗と負荷端までの配線はとてもインピーダンスが高く、これがプラスセンシングとマイナスセンシング間でループ配線が行われると、ここに電磁的ノイズが入り結合すれば電源はジッタや異常発振を起こします。さらにリモートセンシング配線が長い場合には配線インダクタンスが増えて誤差増幅器の位相遅れが起きて異常発振を起こす恐れが出てきます。 正しいリモートセンシングは、①プラス、マイナスのセンシングをループ(アンテナ)配線を絶対にさせない、②磁界のある場所や容量結合の恐れのある近くに配線しない、③リモートセンシングには長さの限界がありできるだけ電源と負荷間は近くに配置してPOLを心がける。 プリント基板でのリモートセンシングは「より線」が出来ませんので、①プラスセンシングラインとマナスセンシングラインを平行させるか、②両面基板の場合にはガラスエポキシ材をはさんで上下に平行させる。トランスやチョークコイルから離す。などが必要です。

鈴木正太郎