負荷急変時の応答特性は、負荷電流を急激に変化させた時の出力電圧の変動幅で評価されます。変動幅の少ないPOLコンバータが良いコンバータと言えます。しかしながら、この変動幅はさまざまな条件により値が変化しますので、比較を行なうにはその条件を予め決めておく必要があります。
1. 評価環境説明

①テストサンプル
②電子負荷装置
過渡応答特性を測定する際には、スルーレートを一定に保ち、高速に電流を変化させることの出来る電子負荷装置を用いる必要があります。
③電圧プローブ
過渡応答特性の波形を測定します。 電圧プローブのGND線を外して、錫メッキ線の片方を基板のGND端子に、もう一方を電圧プローブのGND電極に巻きつけます。 Vout-GND間のループを可能な限り小さくして測定して下さい。
④入力コンデンサ
電源ラインが離れている場合は、ボードの上に大容量の入力コンデンサを付けて下さい。
⑤出力電圧測定用センシングライン
2. 重要事項
- 電子負荷装置の端子とテストサンプルの間隔を可能な限り短くして下さい。
- 写真1のⒶを短くします。また、この間のパターンレイアウトは可能な限り太くして下さい。Ⓐが長かったり、パターンレイアウトが細過ぎたりすると、パターンのインダクタンス成分によって、負荷急変時の出力電圧の変動幅が大きくなります(現れます)。